Doctor's Column ドクターズコラム

ISSUE 25“亀の甲より年の功”というけれど。

  • 公開日:2012年12月26日

先日、美容院で読んだ“婦人画報”の中にオノ・ヨ―コさんの記事があった。ヨ―コさんは私より一つ歳上、後はご想像にお任せしたいところ。彼女のメッセージを少し抜粋してみたくなりました。

“毎日ひとつ、心が躍る事をする”“今ワクワク、ドキドキしていますか?”私が70歳代まで生きながらえた秘訣。もしくは誰かの心が躍る事を三ヶ月間、毎日続ける。だんだん身体の調子が良くなってくるのがわかる。ここまで生きながらえた事が、素直にうれしいと。やりたい事がまだまだある。まだまだ知らない事がある。毎日毎日発見がある。「あと50年ちょーだい」とチャーミングにいう。

夢の中でも良いから、一度お会いしてみたい人だ。このメッセージは、無駄に年を取ってきた人ではない。素晴らしい経験を積み重ねながら、これまでも強い好奇心とアクティブエイジングを無意識に自然体で実行してきた素晴らしい女性の一人と見受ける。素晴らしい人を知ると、つい科学的分析をする癖がある私の善し悪しは別にしても、ヨ―コさんの脳機能は良い意味で、気持ちの切り替えがとても上手に違いないと思える。

共感脳、学習脳、仕事脳などのセロトニンの活性化とバランスの良さから、新しい発見と生きていくことの価値と素敵な生き方を知っているように思える。ワクワクしている時はクヨクヨとは縁遠い。クヨクヨストレスは体内で活性酸素を生みだす大きな要因になり、心も肌も萎えて老けてしまい魅力を失うことになる。最近特に気づくことがある。何かの目的で人が集まる時、話し合う時、その人の立ち居振る舞いは無論のこと、表情やしぐさなどでその人の生き方さえ見えてくることが間々ある。人の心、思考、行動が全て脳でコントロールされていると考えた時、ヨ―コさんのこの魅力的なメッセージは、健康的で、活力的で、努力家であるからこそなせるのではないかと思う。未知への挑戦、毎日の発見は、身体や心を静止させては不可能です。アクティブな行動力が持続的でないと不可能です。ヨーコさんの若々しい発言は“若年者の血清”とも呼ばれる成長ホルモンが多いからに違いないと。常に自分の気持ちと正直に向き合い、見事に外へ向けて自分をアピールしていく方法を知っている人のように思える。

私は仕事上、介護施設を訪問する機会が増えていますが、そこにいる老人たちの格差はあまりにも大きい。TVや新聞などに出てくる情報では、65歳以上の介護される人たちの医療費は全体の医療費の5割を超え、2025年度には7割に達する見込みだそう。現状の日本社会を真から憂える。オノ・ヨ―コさんのような人を増やす為には、根源的な新しい改革が必要です。今の介護ビジネスを根本的に見直す必要がある。誰もが加齢と共に、若者との共存共栄を作れる時代が来てほしい。そして、年の功が感謝される時代が来てほしい。

【会報誌 ENVIRON No.55】

戸澤 明子

株式会社プロティア・ジャパン 取締役会長/学校法人 日本医科大学 元評議委員/医師

いち早くアレルギー治療に関心を持ち、アレルギー外来を設置。多くのアレルギー疾患の臨床経験を持つ。現在は株式会社プロティア・ジャパンの代表として、医師の経験を活かし、 正しいスキンケアの普及活動に全力で取り組んでいる。
著書に 「50歳から輝く人、30歳で老ける人」(幻冬舎)がある。

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